高口 恵美 先生

1.非認知能力ってなあに

令和6年12月20日

 わたしはスクールソーシャルワーカーとして小中学生に伴走をする福祉の専門職です。

 いろんな課題や生きづらさを抱えた子ども達と出会う中で、子ども達が自分自身を知り、自分をマネジメントし、自分や他者を大切にしながら柔軟に生きていく力ともいえる「非認知能力」を身に付けることの重要性を感じています。

 非認知能力とは、成績やIQのように数値で測れる力とは異なり、物事に関心をもつ力、やる気を出し集中する力、自分のことを理解する力、自分の思いを伝える力、他者と協力する力、物事に見通しを立てて計画的に取り組む力など、よりよく生きるための一連の力を指します。

 この力が身についている子どもは、困った場面に直面した際にも、そこをクリアするためのアイデアを思いつく、誰かに相談する、心理的ダメージが大きい場合はそれと距離を置くなど、柔軟な判断と対応をしていく様子がうかがえます。

➧自分の心の動きに耳を傾ける。そして自分と上手につきあう、自分の気持ちを誰かに伝える。

➧周りの人の声に耳を傾ける。相手を尊重する、協力する、一緒に何かを生み出す。

➧いろんなことに興味関心を持ち、参加する、探求することができる。


 不確実で不安定な時代と言われる未来を生きる子ども達。あらゆる環境の変化の中でも、自分らしくイキイキと自分の人生を送って欲しい。そのためにわたしたちに出来ることについて、このコラムを通してみなさんと一緒に考えていけたらと思います。