令和5年10月20日
“子どもの運動”は、3歳以上の活発に動く年齢になってから…とお考えの方はいませんか?
0・1・2歳頃の運動経験が、その後の運動にも影響があるという事が、研究の中でも明らかになっています。
長時間の過度な運動は必要ありませんが、0歳の初期から、親御さんと一緒に楽しく運動することができますので、是非短時間でもいいので時間を作ってみてください。
今回は、0歳のお子さんに焦点をあてて、どの様な運動あそびができるのか見ていきましょう。
[お子さんと遊ぶときのポイント]
- お子さんの機嫌のいいタイミングを見計らって行いましょう
- 楽しく一緒に運動し、たくさん話しかけながら行いましょう
- 視線を合わせて、スキンシップをとりながら行いましょう
○1~3か月
あおむけで過ごしていることがほとんどですが、徐々に見えるようになり、興味のあるものを追視できるようになってきます。安全な環境を整えて、少しずつ運動していきましょう!
・おもちゃはどこだ?
赤や青などのはっきりとした色使いのおもちゃや、振ると音の出るおもちゃを用意して、お子さんの視界に入る位置に持っていきます。
おもちゃを左右にゆっくり動かしたり、音を鳴らしたりしながら目でおもちゃを追えるようにしましょう。
・うつぶせ
首がすわっていないお子さんでも、うつぶせにすると首を持ち上げようとする反射があります。
バスタオルなどを下に敷いて、うつぶせの姿勢をつくってあげ、頭を持ち上げたときに親御さんが笑顔でのぞき込んだり、おもちゃを見せたりしてあげましょう。
首を持ち上げる中で、背中や首を支える力が付いてきますよ。
※柔らかすぎる場所だと力が上手く入らないので注意しましょう。また、1分程度の短時間で行いましょう。
○4~7か月
首がすわり始め、徐々に手や足に力を入れて動けるようになっていきます。興味があるものに手を伸ばす姿が見られたら、その興味をうまく使って遊んでいきましょう!
・うつぶせ
首がすわったお子さんは、うつぶせにするとしっかりと首を持ち上げ、左右に視線を移しながら興味のあるものを見つける事ができます。うつぶせにした状態で、手を伸ばしたら届くか、届かないかの場所にお子さんが好きなおもちゃを置いて声をかけましょう。おもちゃをつかもうとして、手を伸ばしたり、脚をばたばたさせて動こうとしたりする姿が見られるはずです。
・電車、飛行機遊び
親御さんがあおむけになり、お子さんの両脇をしっかり持ってお腹の上に乗せましょう。
「がたんごとん」と声をかけて、電車に乗ったように左右にゆらしましょう。時には前後にゆらしたり、急停車したりしても楽しいでしょう。
腰がしっかりしてきたお子さんには、脇をしっかり持ったまま、親御さんの膝からすねの上に乗せて飛行機のようにして遊んでも喜びますよ。
※あまり激しく揺さぶったりしないように注意しましょう。
○8~11か月
ハイハイやつかまり立ちなど、動きが大きくなってくる時期です。この時期に、体を支える力や、バランスをとる力が付く遊びをしていきましょう!
・ハイハイボール
ハイハイが上手にできるようになったら、小さなボールや、中にビーズなどを入れたペットボトルをゆっくり転がして、一緒にハイハイして追いかけて遊んでみてもいいでしょう。
追いかけて遊ぶ、または掴んで遊ぶ運動を引き出すことが出来ます。
※誤飲の可能性があるサイズは避けましょう。
・バスタオル列車
大きめのバスタオルを用意して、お子さんをうつぶせにして乗せます。ゆっくりとバスタオルを引っ張って、バランスをとる力を引き出しましょう。あおむけの状態や、座ってバスタオルを持った状態にしても視界が変わって楽しく遊ぶことができますよ!
※座って行う場合は、後ろに転倒しないように注意して引っ張りましょう。
○12か月~
安定して一人歩きができるようになってきます。視野も広がり、運動能力がぐんぐん発達する時期です。この時期に体を動かす楽しさを覚えると、運動が大好きな子になっていきますね!
・お母さんお父さん鉄棒
お子さんと向かい合って立ち、親御さんが両手の親指を出します。その親指をお子さんがぎゅっと握り、親御さんがそのお子さんの手を上から握るようにすると、お母さんお父さん鉄棒のできあがり!
両手を少し持ち上げて、お子さんの体が浮くようにしてみましょう。ぶらんとぶら下がるだけでも、手の力、体を支える力が付いてきますよ。
上手にぶら下がれるようになってきたら、膝を曲げたり、親御さんのお腹を少しずつ脚で登らせてみたりしてもいいでしょう。
・でこぼこ道もへっちゃら!
平坦な道をスムーズに歩けるようになったら、お布団で作った山道を歩いたり、クッションの上を跳んだりして遊んでみましょう。様々な形状の上を歩いたり跳んだりする中で、体を支える力、バランスをとる力が付いてきます。公園に遊びに行っても、山道やでこぼこした道を楽しく歩けるように、手をつないで一緒に歩いてみましょう!