令和4年8月31日
「子どもがしょっちゅう噛んできます」
「叩いてくることもあります」
「言ってもやめないから困っています」
乳幼児期の子育てでは、よくある悩みの一つではないでしょうか。
親の自分だけならまだしも、噛んだり叩いたりする相手が親以外、たとえば友だち、先生なんてところにまで広がるとそのままにはしておけませんよね。
そこで「どうやったら解決できる?」を考えたいところですが、その前にちょっとだけ乳児期の「噛む」についてお話させてください。
乳児期(~1歳)の赤ちゃんは何でもかんでも口に入れる、噛むなんて日常茶飯事です。
この時期の子どもには「口唇欲求」というものがあって、唇を通じて快感情を得たいんです。
また、なんでも口に入れたり噛んだりして「外界を確認」しています。そうやって世界とつながって安心感を得ているんです。
ママのおっぱいを吸う、おしゃぶりやおもちゃをあむあむする、テーブルの端っこをガシガシかじる、とうちゃんの鼻をがぶっと噛む。こういった行為を通じて口唇欲求を満たしたり、世界とつながって安心感を得たりしているのです。
したがってこの頃の「噛む」という行為は発達的にはとても大切。決してダメなことでも悪いことでもありませんから安心してくださいね。
「そうか~、この子は今、口を通して自分を満たしてるんだな~」「口でいろんなもの確認して安心も得てるんだな~」「成長の証なんだな~」とにこやかに見ていれば十分ですよ。
では次回、幼児期の「噛む」「叩く」について一緒に考えていきましょう。