2.「今、まさに・・・その2」

令和2年5月20日

 福岡県では、緊急事態宣言が解除されましたが、自粛生活が続いています。「ああ、まだ続くのか・・・」とがっかりなさっている方も多いことでしょう。しかし、同時に、前回お伝えした、それぞれの「ピンチをしのぐ力」が試されているこの時、「今、この状況でできること」を工夫して生活しておられる方も、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

 例えば、家でできる新しい趣味を開拓したり、離れて住む方とのビデオ通話やオンラインの活用が進んだり、思春期の子どもたちもこの状況で使える通信ツールを駆使して交流したり勉強したり・・・といった生活のしかたの変化や工夫の様子が報道されています。

 これはまさに「ピンチをしのぐ力」だと言えます。「ピンチをしのぐ力」とは「自分の置かれた環境や状況に合わせて、考え方や生活のしかたを柔軟に変えることによって、ピンチをしのいでいく力」のことを意味するからです。

 こんなにも社会全体で心を合わせ、力を合わせて「自分も大事にしつつ、周囲の人たちのことも大事にする」という行動を続けている私たちは、きっと社会人としても成長しているに違いありません。一方で、残念ながら、新型コロナウイルスに関連して、差別や偏見にさらされている方たちがいると聞きます。感染することへの恐怖や不安が冷静さをなくさせ、社会を分断する言動につながってしまっています。せっかく社会人として成長しつつあるのに、このような姿は、絶対に子どもたちに見せたくないものです。

 もうしばらく、もう一息、これまで頑張ってきたことを続けていく姿を、大人たちのピンチをしのぐ力を、子どもたちに見せていきましょう!ピンチをしのぐ大人の底力は、大人への批判力もついてきた思春期の子どもたちだからこそ、大人への尊敬・信頼の気持ちにつながり、何より大きな安心感となることでしょう。

 

 

< 前の記事     一覧へ     後の記事 >