新連続講座~性のこと、メディアのこと、できる限り伝えていきたい~第2回 思春期の性について(2)

平成21年12月8日

 子ども達は、養護教諭の先生方には、ずいぶん率直に色んな話しをしているようです。そんな、中学校の養護教諭の先生にうかがうと、子ども達が最初にセックスを経験する場所は、ほとんど「子ども部屋」なのだそうです。しかも、その時、他の部屋に家族がいることも多いのだそうです。
 今は、子ども部屋は2階にあって、上がってしまえば分からない、というおうちが多いのでしょうが、これは、親の立場としては、よく考えなければならないことですよね。
 昔は、「異性の友達が来たら、ドアを開けておく」などというエチケットがありましたが、今もこういうエチケットは、もっと大事にされてもいいですよね。

 親としては、子どもに異性の友達ができたと気づいた時は、「物分かりのいい親」になって知らん顔をしている方が楽だと思います。しかし、結果を考えると、そうも言っていられませんね。
 子ども達にこう言えば、セックスに至らないでいてくれる、という魔法の言葉はありません。そこをどう防ぐか、結局は、各家庭で、親子が真剣に向かい合うしかないのだと思います。
 男のお子さんの場合は、彼女を傷つける(心も体も)ことは絶対許さないよ、とか、女のお子さんの場合は、自分の体は、簡単に触らせてはいけないよ、とか、イヤだと言っていいんだよ、とか…。
 私の知っているお母さんは、お嬢さんが高校生の時できた彼氏に、「○○子は私の大事な娘だから、娘を傷つけるようなことをしたら許さないからね」と言い渡したそうです。そのお陰か、お嬢さんは無事に成人して、結婚して、今は赤ちゃんもいるそうですが。
 子ども達に、どこか親の姿が見え続けている、ということは、ひょっとしたら、一つの歯止めになるかもしれません。

 しかし、今の若い人たちは、「付き合ったら、そのうちセックスするのは当たり前」という感覚です。これを押しとどめるのは、至難の業と言わざるをえません。

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