~校長室から~第3回 校門で見える子ども(家庭)の姿は・・・

平成19年7月4日

 毎朝、校門で「おはよう」と声をかけるのも三年目になり、子どもたちのいろいろな姿に気がつきます。本校は、集団登校をしていますが、いつもきちんと並んで登校する班、並ばずバラバラの班(班長が「並びー」と指導しているけど、班員が言うことを聞かなかったり、反対に班員は並んできているけど上級生の班長が他の班の友達と行ったり・・)何度繰り返して指導しても、きちんとさせることは、むずかしいものです。

 ある雨の日のことです。最近の子どもたちは、なかなか傘をさそうとしませんが、大粒の雨だったので傘をさしていない子に「ぬれたら風邪を引くよ。傘をさした方がいいよ。」と声をかけました。ある子は、「べつに風邪引いてもいい。めんどくさい!」ある子は「ありがとうございます(心配してくれて・・)」同じ言葉をかけても、返ってくる言葉は違います。
 また、毎日元気よく「おはようございまーす」と言って門を通って行く子もいれば、名前を呼んで声をかけても絶対に挨拶をしない子もいます。この違いは、どこからくるのかな・・・・・と考えさせられます。

 ある日のことです。いつも元気な男の子がなんとなく元気がありません。「どうしたの?今日、元気がないね」と声をかけると「朝、お父さんとお母さんがけんかしていた。ぼく、それが心配・・・」と。「だいじょうぶよ。学校から帰ったら、きっと仲直りができているよ」と話したのですが、気になって教室をのぞきました。やっぱり元気がありませんでした。次の日の元気な姿に安心したのですが、子どもたちはいろいろな家庭の状況を抱えて登校しているのだなと改めて感じたところです。
 毎日の表情を見ていると、家庭の状況もですが、学級の様子も見えてきます。元気よく登校してくるときもあれば、何となくいらいらしていたり、下を向いていたり・・・子どもの姿は、その時々によって違ってきます。学校では、子どもたち一人一人の表情に気をつけ、その変化を見逃さないようにしているつもりですが、ご家庭で何か気になることがあれば、いつでも学校に連絡をしていただけたらと思います。

 子どもたちはいろいろな心の状態を抱えています。心を育てていくことは、とっても難しいことです。学校の指導だけでは育っていきません。家庭は「教育の原点」と言われますが、学校と家庭がしっかり連携をとって育てていかなければならないと強く感じる毎日です。     

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