汗をかく力を育てる

平成27年7月16日

 「えっ!汗をかくのに力がいるの?」と思われる方がいるかもしれません。そうです。汗をかく能力は自然に育つのではなく、育てなければ育たないのです。正確に言うならば、気候風土に適した汗のかき方を育てなければなりません。

 汗のおもな働きは、体温の調節です。人は、体温をほぼ一定に保つために、暑いときには汗をかいて熱を逃がしますが、汗をかかずに体内に熱をためこんでしまうと熱中症になります。その能力は2歳半から3歳位までに決まるといわれています。しかし、快適な環境ばかりで過ごしていると汗をかく必要がなくなり、汗をかく力が育たないという事になります。

 「汗をかくと気持ちが悪い」、「汗びっしょりはかわいそう」、「気持ちよく暮らしてもらいたい」と考える方もおられます。しかし、夏場に空調が効いた部屋で過ごす時間が多いと汗をかく必要がありませんので汗腺の機能が低下し、体温調節がうまくいかなくなることになります。そして、身体の中に熱がこもりやすくなり、夏バテする原因になったりします。

 九州で育つ子ども達には暑さに負けない、むしろ暑さを楽しむくらいの暮らし方をしてほしいものです。夏こそ、水分を十分に取りながら、気持ちよく汗をかき、その後さっぱりとシャワーや沐浴(もくよく)等で気持ち良いと感じることのできる力と体を育てましょう。

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