平成22年3月2日
本園では、平成14年より導入された週5日制に伴い、自由登園の土曜日を設けて『わくわくさん』と称した特別活動を行っています。活動目的は、?親子のふれあいの場とする ?日頃体験出来ないことを行う ?保護者と連携し活動を行う として、活動の計画・準備を、園(教師)が行うのではなく、保護者(特に父親)を中心に行った活動もありました。活動内容としましては、竹パン・ピザ・バームクーヘンといった手作り釜戸での野外調理や、陶芸・竹細工・巣箱といった製作活動、カヌー・スケート・テニスといった体育活動に加え、登山や地引網体験にも親子でチャレンジしてきました。
日頃の家庭生活では、上手くできなければ諦めたり、自分でやらずに保護者に甘えてしまう子も、『わくわくさん』では何とか自力でやってみようと頑張ります。試行錯誤しても上手くいかなかったり、疲れて諦めかけても、友達と励まし合い支え合いながら目標に近づきます。子どもたちの「初めてできた!!」「自分でできた!!」という成功経験は大きな自信となりますし、更なるやる気へと繋がります。逆に失敗しても多くのことを学び成長することができます。失敗の中で自ら考え学ぶことが大切で、失敗したからこそ気付くことや分かることもあると思います。子どもにとって、失敗体験は貴重な経験となります。感受性が豊かな幼児期にあらゆる体験を通して、成功も失敗も自分の意思・行動の下で経験した分だけ成長できると思います。失敗体験(挫折経験)の無いまま大人になっては、心まで逞しく成長することができないのではないでしょうか? 挫けそうで辛いときに諦めない精神力、それでもダメなときがあっても、人は互いに励まし合い支え合うことが大切だということを子どもたちに伝えたいと考えています。大人が世話をし過ぎていては、子どもは自力で頑張ることも少なくなれば、成功や失敗の経験も少なくなってしまいます。自立や自律の機会を大人が奪うことが無いようにしたいものです。
「可愛い子には旅をさせよ」とは、本当に良く言ったものですね! 日々成長する子どもたちの潜在能力や可能性は、まさに無限大です! 我々大人たちの尺度では計り知れません。子どもを世話しているとか、教育しているという感覚をあまり持ち過ぎず、ゆとりを持って子育てを楽しんでほしいと思います。
愛宕幼稚園 松延 純一