令和5年8月24日
「子どもの運動不足」ということを、皆さんどこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか?
ゲームやスマホなどの普及により、子どもの遊びが“体を動かす遊び”から、“体を動かさずに画面をのぞき込む遊び”へと変わってきてしまいました。
そればかりでは無く、自然環境の減少に伴う遊び方の変化、公園の減少、公園内での遊びの制限、事故回避の為の遊具撤去等、子どもたちが思い切り体を動かす環境が極端に少なくなってしまったことも、「子どもの運動不足」の大きな要因となっているでしょう。
この状況は、学童期以降の課題とは限らず、乳幼児のお子さんも含めた大きな社会問題になっています。
では、乳幼児期の運動はなぜ大切なのでしょうか??
誕生から1歳頃までに、子どもは「座る」「立つ」「歩く」等の初歩的な動作がどんどんできるようになっていきます。そして、小学校に入る頃までに、回ったりぶら下がったりする「バランスをとる動き」、走ったり跳んだりする「体を移動する動き」、転がしたり、蹴ったりする「用具を操作する動き」など、基礎的な動作が幅広くできるようになっていきます。
このような運動、動作が身に付く時期に、より多くの運動体験をしておくことで、小学校以降に行われる専門的な運動、そして大人になってから生涯に渡る日常生活での運動、レクリエーション、スポーツなどに繋がっていくのです。
つまり、乳幼児期に様々な運動体験をして、その中で感じた楽しさや達成感、身に付けた運動、動作が基盤となり、運動のみならず様々な活動にも意欲的に取り組める自信へ繋がっていきます。このような経験と自信は、将来の健康的な生活習慣にも広がっていくでしょう!
次回は、まず乳児期の運動発達と運動について、一緒に考えていきましょう。