ケータイについて話をしていくなかで、子どもたちがケータイを持つまでにクリアしなければならない7つの関門をチェックしてみてください。
持たせてない場合は、この関門をひとつずつクリアしていくことを目指して親子で一緒に取り組みます。それが、対話による問題解決の力を付けるトレーニングになります。
持たせている場合は、この関門のどこがクリアできていないか、考えながら子どものケータイの話を聞いてください。子どもと対話がうまくでき、親の意見を聞き入れられる状態であれば、親子で関門を1つずつ確認することで、子ども自身が「力不足」を自覚できるかもしれません。
■7つの関門
関門1 感情的にならずに冷静に話せる
ケータイで、感情的な書き込みをすると人の命を奪いかねません。対話の際に感情的になるようでは、ケータイを持つには早すぎます。
関門2 相手が理解できるように話す
大人にちゃんと通用する言葉を使えなければケータイ社会に乗り出してはいけません。わからない言葉が出てきたら、「わかるように言い換えて」と辛抱強く聞きましょう。
関門3 一方的に自分の都合ばかり言わず、親の話をじっくり聞くことができる
ケータイは自分勝手に解釈しやすいメディアです。相手の言うことを正しく読み取る力が必要です。それは、気持ちに逆らう意見を聞き入れることでもあります。
関門4 ケータイが必要な理由を理論だてて説明することができる
使う目的がはっきりしていないなら不要なものです。ルールを作る際の大事なポイントにもなります。
持たせている場合には、実際に使っている用途を聞き、一覧表として整理します。
関門5 テレビ、ゲームなどの電子メディアの接触コントロールができている
ケータイの自己規制より、テレビ、ゲームの自己規制のほうが簡単です。
テレビ・ゲームのルールを自分で決めた上で、きちんと守ってもらいましょう。1日2時間以内が目標です。それができないようなら、ケータイのルールを決めても守れないでしょう。
関門6 ケータイ依存にならないための対応策を理解し家族に協力を依頼できる
自分では気づかないうちに、心と体と生活を蝕むケータイ依存になってしまいます。家族が協力する依存予防策が必要なことを、子どもがちゃんと理解している必要があります。
関門7 安全な使い方の説明ができ、そのためのルールを提案できる
子ども自身が、ルールを決めることが大切です。
ここまでくれば、親子で一緒にルールを決めることができます。
持たせてない場合には、関門7を突破したあと、使用目的に応じた最も安全なもち方を、子どもも親も納得してから持たせましょう。
持たせている場合は、特に関門6、関門7が重要です。しかし、一足飛びにこの話に進めるとは考えないほうが良いでしょう。ケータイについての不安や心配事を口にするようになったときに持ち出せます。それまで、じっくりと子どもの話を聞きましょう。
次回は、子どもがケータイ依存にならず、安全に守られるためのルールに進みます。