平成26年11月12日
子どもは「学び」の天才です。数日の練習でスイスイ泳げるようになり、あっという間にスマホを使いこなします。カナヅチの大人は1週間水泳教室に通ってもバタ足だけ。ガラ携を愛用する大人は何度教えられてもスマホ画面を明るくすることすらできません。何が違うのでしょう?
「学び」とは「脳の変化」です。大人と違い、変化しやすい(柔らかい)脳をもっている子どもは簡単に多種多様な能力を獲得します。さらに子どもには「脳が“超”変化しやすい時期」が訪れます。その時期を「臨界期」と言います。
臨界期では、強烈(不可逆的)な脳の“超”変化が起こり、このときに獲得した能力は一生涯消えないこともあります。逆に、臨界期を過ぎてしまうと、獲得できなくなってしまう能力もあります。例えば、臨界期を過ぎてから英会話を勉強しても、ジャパニーズ・イングリッシュ(日本語なまりの英語)からの脱出は困難です。学童期はほぼイコール臨界期の真最中です。「いつ学ぶの?」のご質問には「今(学童期)でしょ!)」と即答です。
では、学童は何を学ぶのか?勉強も大切な学びの一つですから、学童にはしっかり勉強してもらいましょう。しかし、もっと重要な学びがあります。それは「人としての心」を学ぶことです。動物としての「ヒト」が人間としての「人」になるためには「心」が不可欠です。私たち大人(とくに保護者)は、学童に「人としての心」を学べる環境を提供しなければなりません。