平成19年9月6日
44日間の長い休みが終わりました。休み中の子どもさんの家庭での過ごし方は、いかがだったでしょうか?まずは、事件・事故に遭うことなく元気に登校できることが一番ですね。
本校の子どもたちの登校の様子を見ていると、うつむいている子どもたちが多く、「おはようございます」と声を掛けても半分くらいしか挨拶が返ってきませんでした。何人かに話を聞くと、夏休みの宿題が終わらずに夜遅くまで頑張ったり、夜更かしの習慣が付いてしまって朝起きることができなかったりと・・・子どもにとってはちょっときつい2学期のスタートだったようです。
学校では、各学期スタートの1~2週間を大切にします。この始まりの時期に、学習規律・生活態度の定着を図ります。下記は、教師のチェック表です。確実に指導し、2週間後に80%以上の子どもたちに定着を図ることを目標に取り組んでいきます。
チェック項目だけ見ると画一・管理的のように見えますが、子どもたちと話し合って決めたり、取組を行ったり、評価を続けたりして、実態に応じて身につけさせていきます。
学習規律・生活態度が身につくことで、落ち着いた環境の中で学習ができ、子どもたち自身もどう行動するかがわかり、安心して生活できます。また、全教師が同じ指導(全校児童が、同じ学習規律・生活態度を身につける)をすることにより、担任が替わっても、学級編成があっても、とまどうことなく学校生活が送れます。
【始業前】
□ 教室にはいるとき、元気なあいさつをする
□ 宿題を全員提出する
□ 8:30のチャイムが鳴ったときには、全員が席に着く
【朝の会】
□ 8:30のチャイムと同時に朝の会を始める
□ 健康観察で子どもの健康状態を確実に把握する
□ 朝の会終了後、全員が名札をつけている
【学習の始め】
□ 学習用具を机の上に出す(教科書、ノート、
筆箱(鉛筆5・6本、消しゴム、赤・青鉛筆(ペン)、定規)の3点セット)
□ 正しい姿勢でいすに座る
□ 「姿勢。今から(○時間目の)学習を始めます。礼。」
「(お願いします)」のあいさつを全員でする。
□ 体育の前には、脱いだ洋服をきれいにたたんで置いてある
【学習中】
・読み方
□ めあてを全員が、張りのある声で読む
□ 教科書を読むとき、きちんと両手でもって読む
・発表の仕方
□ 手をまっすぐに挙げて、きちんと挙手する
□ 発表の時に、一回だけ「はい」と言って、挙手する
□ 主要発問に対して、80%の子どもが挙手する
□ 名前を呼ばれたら返事をして、いすの音を立てずに、すばやく立つ
□ クラス中に聞こえるような声で発表する
□ 聞く準備ができてから話し始める。
・聞き方
□ 発言者の方を見て聞く
□ 発表者の考えにうなずいたり、反応したりしながら聞く
・ノートの使い方
□ 学年に応じたノートの使い方指導をする
□ 学習のめあてやまとめを決められた色で、定規を使って囲む
□ ノートのマスに入れて、丁寧に文字を書く
□ 線は定規を使って書く
【学習の終了】
□ 学習が終わるまで、道具を片付けない
□ 「姿勢。これで(○時間目の)学習を終わります。礼。」
「(ありがとうございました)」のあいさつを全員でする
□ 時刻通り、授業を終える
【休み時間】
□ 教室や廊下を走り回っていない
□ 学校生活に不必要なもので遊んでいない
□ 休み時間終了のチャイムが鳴ったときは、全員席に着いている
□ 休み時間終了後のトイレのスリッパは並んでいる
【給食の時間】
□ 給食準備前、マスクをつける
□ 給食準備前、ごみが落ちていない
□ 給食を食べる前、よけいな物を扱っていない(本、えんぴつなど)
□ 給食中、自分の役割を果たしている
□ 当番は「エプロン、帽子」をきちんとつけている
□ 給食中、立ち回っていない
□ 給食中、適度な声の大きさで話している
□ 給食後、ゴミが落ちていない
□ 当番に対しての「ご苦労様でした」のあいさつで、給食が終わっている
□ エプロンをきれいにたたんで袋に入れている
【掃除】
□ チャイムと同時に掃除を始めている
□ 自分の役割が明確で、役割を果たしている
□ 時間いっぱいすみずみまで掃除をする
□ 話をしないで掃除をする
□ 掃除終了後、ゴミ・ほこりは落ちていない
【読書タイム】
□ チャイムと同時に読書を始めている(読書タイム前に本を選んでいる)
□ 読書タイム中、話し声がない
【帰りの会】
□ 落ち着いた雰囲気で、帰りの会をしている
□ 1日の振り返りをしている
【その他】
□ 常に教室内にゴミが落ちたままになっていない
□ 机が常にきれいに並べてある
□ 使った物をもとの通りにちゃんと片付けている
□ 忘れ物がない
□ 不要なものを持ってきていない
□ 落とし物がない
□ 命令形の言葉づかいがない
□ 目上の人(先生や地域の人、保護者)に対して、正しい言葉づかいで話す
□ 教室移動は並んで静かにできる
ご家庭でも、このスタートの時期をとらえて生活リズム(起きる時刻、寝る時刻、学習時間・・・)を身につけさせられるといいですね。
社会に出たときに必要な力は・・・・
夏休みの研修会で、ある起業家の話を聞く機会がありました。社会で通用する人、会社にほしい人材は、「■敬語が使え、礼儀作法が身についている ■最後まであきらめずに粘り強く努力する ■他とのコミュニケーションがとれる・・・この三点です。」と言われたのが強く心に残りました。身につけることは、簡単そうでなかなか難しいものです。大人になったから、社会に出たからといって、即できることではありません。敬語を使ったり、礼儀作法に気をつけたり、人とコミュニケーションを取ったりすることは、子どもの時から繰り返し生活の中で身につけていく必要があります。もちろん粘り強く努力する力(忍耐力)も同じです。子どもたちには、教科の学習だけではなく、社会に出たときに困らないように、学校生活の中でそして家庭生活の中で力を付けてあげなければと思います。