平成26年7月17日
生まれてから小学校に入学するまでの乳幼児期は、いろいろな意味で一生の基礎をつくる大切な時期です。この世に生まれ出た赤ちゃんが、心も体も健やかに成長していくためには、お母さん、お父さんはもちろんのこと、周囲の大人たちの愛情ある心配りが必要です。
しっかりした身体に豊かな感性と思考力を備えた子どもを育てるためには、何が必要なのでしょうか?この講座では、人間として生きていくために必要不可欠な「言葉」と「心」を育て、子どもたちの「生きる力」を養うには何が大切なのかを考えてみたいと思います。
私たちが日常生活を営むために必要なものとしてすぐ頭に浮かぶのは「衣」・「食」・「住」の三要素ですが、それとともに忘れてはならないのが「言葉」です。言葉なしに私たちの社会生活は成り立ちません。人間として生きていくためには、体力と同時に言葉の力を身につける必要があるのです。そして豊かな言葉の世界を通して、いきいきとした柔軟な心が育っていくのだと言えるでしょう。
身体の成長に上質な栄養が必要なように、言葉と心の成長にとっても忘れてはならない大切な要素があります。それは温かい心のこもった「人の声(肉声)」による言葉かけです。テレビやスマホなどの機械を通した言葉は「音声」であって、情報は伝えても子どもたちの心に届く言葉にはならないのです。さまざまな機会を通して、子どもたちに心のこもった声と言葉をかけてあげましょう。そこには強い心の「絆」が生まれると思います。