平成19年3月20日
三月の声をきき、園内がにわかに慌ただしくなってきました。
そんな大人の都合はドコ吹く風か、2月に生活発表会を終えた子どもたちは、一年の成長ぶりを発表し終え、その顔は自信に満ちて輝いています。
特に年長児は、一年生になるという自覚が出来てきたのでしょうか、顔つきが締まり言葉使いにも、変化がみられます。
ついこの前まで、朝のお当番活動が終わると、事務室の戸をガラッと開けるなり、「先生、終わったばい!」と言っていたのが、「失礼します。お当番終わりました。」と、帰ってきます。
事務室を出るときも、「失礼しました。」と挨拶をしながら、年中・年少の子どもたちが挨拶するのを待っています。年長児から、年中児へ、少しずつバトンタッチが始まっているようです。
園生活最後のクッキングは、3時のおやつにと、年下のクラスの子ども達と、職員全員に、南瓜クッキーを焼いてくれました。手作りの素朴なできあがり・・・出来上がったものを、一枚ずつラッピングして、「いままでありがとう。ぶどう組」のメッセージと共に、手渡してくれました。(もったいなくて、たべられないよ~!)
年中・年長になっての芋掘り、片道6キロメートルを歩いて往復することに、万全の体制をとっていたとはいえ、内心「大丈夫かな?」と心配しました。親御さんにとっては私たち保育者以上に心配された事でしょう。心配のあまり、車でお迎えに来られたお母さんもおられたほどです。
お迎えの車に乗って手を振る友達を見ながら、「もう少しで保育園に着くとに、ここまで来たら、途中で帰られんよね~」「もうちょっとやのに、かわいそうかねー」とつぶやく子どもの一言に、この芋ほり遠征に挑戦し、互いに励ましあって乗り越えた仲間に対する想いと、歩き通した自分への自信を垣間見て、頼もしく、とても嬉しく思いました。
子ども達と生活する中では、こんなこともできるのか、こんなに力があるのか、と驚かされることがたくさんあります。その、伸びる芽を知らず知らずに、良かれと思う親心で摘み取ってしまっていないか、親としての自分の在り様を見つめることも大切ですね。(私も反省大!)
乳幼児期において、信頼できる大人とのかかわり、友達とのかかわり、いろんな経験と、その過程でさまざまに感じたことを根っこにして、人との関わり方や、思いやり、自負心や自尊心、挑戦する心や、粘り強さ、創造力や、創意工夫など、たくさんの若枝を伸ばすことを願って、年長組の皆を、小学校へ笑顔で送り出したいと思います。
(でも…やっぱり、さびしいな…卒園式で、今年もやっぱり泣いてしまうのかな~)