~母乳育児・離乳の支援~第4回 そろそろ離乳

平成20年2月2日

spoon01.jpg生後5か月頃の赤ちゃんは、母乳またはミルク等の乳汁栄養のみでは、栄養素が不足しがちになります。特に、鉄・カルシュウムやビタミンC・D等が不足しがちです。この頃になると、首のすわりがしっかりし、支えてやるとお座りができるようになり、食べ物にも興味を示し、スプーンを口に入れても舌で押し出すことが少なくなってきます。また、この時期には、よだれが多く見られるようになってきますが、よだれが出るのは、赤ちゃんの消化・吸収が発達した証拠であり、そろそろ離乳を始める目安となります。そこで、今回は離乳の支援ポイントについてお話します。

離乳の支援ポイント

・離乳の開始
離乳の開始は、最近早くから開始されている人が多いようですが、赤ちゃんの発達からすると生後5・6か月頃が適当でしょう。離乳の開始時期が遅れると、体重増加不良や貧血などの栄養障害を起こすことがあるともいわれています。また、乳汁以外のものに慣れないで、離乳食を嫌がる場合も見られるようになります。

・離乳の進行
?離乳開始後ほぼ1か月間は、離乳食は1日1回与えるようにしましょう。母乳またはミルクは赤ちゃんの欲するままに与えましょう。この時期は、離乳食を飲み込むこと、その舌ざわりや味に慣れさせることが大事です。新しい食品を始めるにはスプーン1杯程度から与え、最初はつぶし粥、パン粥などドロドロ状のものを与え、慣れてきたら野菜の裏ごしなども与えてみましょう。嫌がる場合は、無理強いせず、日をあらため試してみましょう。

spoon02.jpg?離乳を開始して1か月を過ぎた頃から、離乳食は1日2回にしていきます。母乳またはミルクは離乳食の後に与えましょう。生後7,8か月頃からは舌でつぶせる固さのものを与えましょう。2回食の頃には、たんぱく質(卵黄,肉,魚)のものを取り入れてみましょう。

?生後9か月頃から、離乳食は1日3回にし、歯ぐきでつぶせる固さのものを与えてみましょう。食欲に応じて、離乳食の量を増やし、離乳食の後に母乳またはミルクを与えるようにしましょう。

初めて離乳食を準備し与える母親にとっては、不安やトラブルはつきものです。
それぞれの家庭に応じた無理のない離乳の進め方や内容や量を実践してみましょう。
次回は、離乳の食品の種類と組み合わせや離乳の完了についてお話します。坂井 邦子

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