平成20年12月1日
生後一年ぐらい迄を乳児期と言います。赤ちゃんがすばらしい大人になるための基礎づくりの時期で、人に対する信頼感を育てる事が大切です。親、特にママは赤ちゃんの情緒の安定、発達に心がけましょう。
赤ちゃんは、自分の思いを伝えるため一生懸命色々な泣き方をして伝えようとします。手足をこわばらせて、カン高い声で泣くのは驚いたときの泣き方です。「ママがいるから、もうだいじょうぶよ。」と言って、しっかりと抱きしめて落ちつかせてあげましょう。激しく両足を縮めて泣いた声に力がこもっているのは、苦痛の訴えです。こんな時は、赤ちゃんが嘔吐しているのではないか、虫が刺したのではないかなど、調べて下さいね。おっぱいが欲しいと泣いた時、「生きるための栄養を与えるんだ。」という気持ちだけではなく、赤ちゃんの目を見て「さあ、おなかすいたでしょう。いっぱい飲んで大きくなってね。素直でやさしい人になってね。」と、母の命を与え、飲み終わったら「ありがとう。」「おごちそうさま。」と、赤ちゃんのかわりにお礼のことばを口にし、感謝の心を育てていきましょう。
「わが子の一生は親の愛情の注ぎ方で決まる。」と言われますが、この時期は、特に必要な時期です。「抱き癖がつく」と言って、しばらく泣かせるママがいますが、これは良くありません。まずやさしく「ママですよ。どうしたの。」と言って、抱いて安心させてあげましょう。赤ちゃんは、三ヶ月近くになると笑いの表情を浮かべるようになるので、ママは、どんな時でもにこにこ顔で接し話しかけてあげることで、赤ちゃんは表現の仕方をまねて、ほほえみ、にっこりと笑いを返してくれるようになります。私も思い出します。朝起きたら、「おはよう、ゆうちゃん。今日もにこにこしてくれてありがとう。ママも元気よ。」「パパお仕事に行かれるから、行ってらっしゃいしましょうね。」「パパは、ゆうちゃんのにこにこ顔を見て、一生懸命仕事してくると嬉しそうに行かれましたよ。えらいパパですネ。」など…。 岩下 泰子