平成28年12月1日
戦後、日本のおもちゃ産業は急速に発展しました。それまで主流だった、めんこやけん玉、おままごと道具やお人形、びーだま、おはじき、ベーゴマなどに代わり、海外製のピストル型おもちゃやヨーヨーといった輸入おもちゃも増え、日本国内でも化学製品を使ったおもちゃの開発が進みました。ビニールおもちゃのだっこちゃんは大人にも流行り、野球の盤ゲームや、実際に電気で調理ができるおもちゃは子ども達を魅了しました。
今も昔もおもちゃは子どもに、実際にできたらいいなという「夢」を与えてくれたり、あんなふうにすることができたらといった「あこがれ」を実現したりする、‘心を育てる役割’を担っています。
現在の日本のおもちゃの特徴をみてみると、1つ目に「キャラクターのおもちゃが市場にあふれていること」、2つ目に「電子ゲームの種類が驚異的に多いこと」、3つ目に「ロングセラーのおもちゃが少ないこと」が挙げられます。
キャラクターのおもちゃに関しては、テレビに連動しているものから、していないものまで幅広く、海外へも輸出され、日本はアニメーション天国として有名にもなっていますよね。電子ゲームも、40年ほど前のインベーダーゲームの登場を経て、日本の高度技術をふんだんに取り入れ、他国に類を見ないほど多種多様に機器もソフトも発達しました。ロングセラーが少ないことは、1つ目や2つ目の特徴からの影響もあり、おもちゃの販売されている期間がとても短く、3か月前のおもちゃを探すのが困難なこともあるほどです。
多く売られているおもちゃの中から、子どもたちの心を育てる役割を担うものを選んであげるには、大人たちがもう少し、おもちゃに対して学ぶ必要がありそうですね。
次回は、具体的におもちゃの担う役割について、実例を含めてお伝えしたいと思います。