「声」が育てる「ことば」と「こころ」 (3)わらべうたと絵本の楽しさ

平成26年9月17日

 赤ちゃんたちは言葉を話すことはできませんが、人の声を聞くのは大好きです。

 8月の第2回でも述べましたが、人の声で語りかけられているうちにことばを聞く喜びを知り、さらにことばの世界の楽しさを知っていくのです。その世界への最初の入り口が、わらべうた遊びと絵本の読み聞かせだといえるでしょう。

 わらべうたは、「いないいない ばぁ」や「ちょちちょち あわわ」などのように、昔から口伝えで子どもたちに親しまれてきた、日本固有の「あやしうた」(あそびうた)です。メロディーが単純でリズムにのりやすいわらべうたは、小さい子どもたちを楽しませるのにぴったりなので、最近は図書館のおはなし会や公民館の子育てサロンなどでも、わらべうたを積極的に取り入れるようになりました。

 また絵本も、絵もことばも美しい赤ちゃん絵本がたくさん出ていて、ブックスタート事業などを通して読み聞かせが奨励されています。絵本を読んであげると、赤ちゃんたちは画面にじっと見入り、ときには笑顔を見せたり声を上げたりして大人たちをびっくりさせます。小さい子どもにとって、人の声を通して美しい絵を見たり、ことばの響きを楽しんだりすることは、とても新鮮で嬉しいことなのです。

 どうかお子さんと一緒にわらべうたや絵本の世界をたっぷり楽しんでください。
 そのことが、お子さんのことばの世界を豊かにし、心を育てることにつながると思います。

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