~子ども達の笑顔を見続けるために~第5回 性教育は集団指導から個別指導へ

平成20年9月2日

 大昔、月経教育が女子のみを集めてひっそりと行われていました。その時男子は、いったい何が行われているのだろうと興味津々ではありましたが、立ち入ることの出来ない時間と場所がありました。その後いつの頃からか男女一緒にということになり、月経の話・精通の話・マスターベーションの話が男女一緒にされるようになりました。そして男女の身体の作りや働きの違いの話が一緒にされ性交の話も加わりました。本当に一緒に聞いたほうがいいのでしょうか。男女ともに隣に異性がいる空間の中で、お互いの第二次性徴を迎えた身体の仕組みや生理的な話を聞くことに耐えられない子どもはいないでしょうか。一緒に聞くメリットとデメリットを少し考えなくてはならないのかもしれません。

 小集団指導をされていらっしゃる先生の中に、男女を分けて男子には男性の先生が、女子には女性の先生がそれぞれ話をする試みをされていらっしゃる方がいます。子ども達にはとても好評だそうで、目的によっては効果もあります。(そのほうがより効果的であることもあります。)ある高校では、男子高校生に男性の泌尿器科医が、女子高校生には女性の産婦人科医が話をするという試みもされました。同姓の専門家・先輩に話を聞く、相談が出来るってとても大事で必要なことかもしれません。男女別という大枠の集団ですが、これまでのようなクラス単位や学年単位という集団より、より現実的なわけ方のひとつです。

 これまで性の被害者になりうる女子に重きを置いて行われてきた性教育を男女一緒にしようとしてきたことで、性や異性に対して嫌悪感を持った子どもがいたかもしれません(いてもおかしくありません)。「男性にも性教育を」とするなら何も一緒でなくても別々でも良いはずです。その方がより効果があることもあるようです。男女別、興味別など柔軟にしてはどうでしょうか。

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