平成27年5月13日
大切なわが子を被害者にも加害者にもしないための「お守り」について考えた出会い(事例)があります。
ある小学5年生の男の子は、同じクラスの友達全員にゲーム感覚で万引きが広がり、最後の一人になった時、友達から「早くやれよ。弱虫」と毎日責められるので、とうとう一度だけ消しゴムを盗ろうと店に行き、消しゴムに手を伸ばしたそうです。その時、お母さんの顔が浮かびました。お母さんの顔は、怒った怖い顔ではなく、今にも泣きそうな悲しい顔でした。
「だめだ。お母さんが泣いてしまう。僕は絶対にやらない。」
と、踏みとどまりました。
超えてはならない一線を前に、最後の一人になっても自分を守れる、大切にできる子どもの心の中には、「怒られるのが怖いからやらない」のではなく、「この人だけは悲しませたくない」、「裏切れない」という存在がいることや、何より「自分は愛されている。大切な存在だ」という自己肯定感(自尊心)という「大切なお守り」があるのです。そして、このお守り(自尊心)は、お父さん、お母さん、周りの大人達から育まれるものです。
では、自尊心はどのように育まれるのでしょうか。子ども達が教えてくれました。特別なことではありません。
〇聴く(共感) = 話をちゃんと聴いて欲しい
〇叱る(教える) = 悪いことは悪いと真剣に叱ってほしい
〇褒める = 褒め言葉よりお母さん、お父さんの笑顔が見たい
〇伝える = 「生まれてきてくれてありがとう」
わが子への愛情は伝えなければ伝わりませんよ。