平成20年11月6日
本当に食育ってなんでしょうね。最近使われ始めた言葉のようですが、明治31年石塚左玄が『通俗食物養生法』で、明治36年には村井弦斎が『食道楽』の中に「小児には徳育よりも、智育よりも、体育よりも、食育がさき。体育徳育の根元も食育にある」と書いています。古くって新しいテーマなのですね。
教育は知育、徳育、体育に区分されると言われていますが、では「食育」はその中のどれ?
カロリーやビタミン、ミネラル等の栄養の知識は知育。理屈ばかりで全く料理が作れなければ困るので、身体で習得する体育のようにも考えられる。食べ物を独り占めせず分ける優しさや環境のことも考えるのは徳育。
やはり「食育」は一筋縄ではいきませんね。またもう一つの教育は独り立ちして生きていける力を養うものでもあります。一人で簡単な料理くらい作れる。散らかったら片付ける。汚れれば洗う。生活力つまり人間力も子どもたちには持ってほしいですね。
さてこう考えていくと私たち大人はどうなのでしょう。胸をはって「私は大丈夫自信があります」と言える大人はどれくらいいらっしゃるでしょうか。
そう、「食育」はまず大人たちのために必要そうです。
まず、料理は手間と愛情をかけなければ。家族揃った団らんが何より大切。お母さんのおにぎりで子どもは健全に育つ。といった常識的な考え方を忘れたいと思います。
子育てはこれぞという決まり手はないのです。こういうことに重きを置きすぎて子育て中の親御さんを追いつめることにならないようにもしたいのです。幸せな家庭を築いていらっしゃる方でも。
上記の全てに恵まれなかったなーと思って読まれた方もいらっしゃるでしょ。全てに恵まれていたにも関わらず社会問題を犯す人も少なくはありません。考えることは多そうです。一緒に悩んで下さいね。
私はまず「食べるって楽しいねー」と思える大人でいたいと思っています。
ではまた次回に。