令和6年1月22日
「アンコンシャス・バイアス」という言葉を知っていますか?
私が講演の依頼を受けるときは、このことについてお話をすることが多いです。それは私のアンコンシャス・バイアスが周りの人を、特に子どもを苦しめていたからです。
「アンコンシャス・バイアス=無意識の偏見」。さまざまな環境や集団に囲まれて生活するうちに、知らず知らずの間に刷り込まれる「価値観の偏り、捉え方のくせ」をいいます。
たとえば、「~するべき」、「きっとそうに決まっている」等、それは相手に対して向かうこともあるのですが、自分に対してもそれを向けて追い込んでしまい苦しむことにもなります。不登校の子どもはそれが一番強く出ていると感じています。
「アンコンシャス・バイアス」を持つことが悪いのではなく、「自分はそういう捉え方(考え方)をする人間なのだ」と、気づくかどうかが大切です。それは無意識に相手を傷付けていることがあるからです。
しかし、気をつけないといけないのは、「ああ、またやってしまった」と、後から振り返り落ち込むことです。やってしまったことに気づいたことが〇なのです。気づいたなら後から謝れば良い。「ごめんね」と伝えることも大切なコミュニケーションです。今までは気づかず傷付けていたままだったのですから。できなかったことに焦点を当てるのではなく、できたことをほめてあげましょう。
アンコンシャス・バイアスに気づけた自分をほめてあげましょう!
私は、愛情という名で子どもを支配し、言うことをきかないと感情的になり、自分の価値観を押し付ける母親だったのです。良い子だと思っていた子どもは、親の都合のいい子だったのです。子どもが不登校になり、自分の言動を振り返ることができ、そこに気づいたからこそ、今の私があるのだと思います。
次回は、アンコンシャス・バイアスを外した聴き方について考えていきたいと思います。