リフレーミング

平成27年11月20日

みなさんのお子さんには、どのような短所がありますか?

「親の言うことを全く聞かなくて…」「とにかく落ち着きがないんです…」
「周りの目ばかり気にして大人しくて…」「優柔不断なんですよね…」
そんな声が、たくさん聞こえてきそうです。

学童期にもなると、その子の性格も形作られ、その分、気になる点も目に留
まりやすく、親御さんとしては悩みの種だと思います。この子の短所、どうに
かならないものか、と。

でも、私はこんなふうにお返事したくなります。
「親の言うことを全く聞かなくて…」⇒『自分をしっかりと持っているんですね!』
「とにかく落ち着きがないんです…」⇒『好奇心旺盛で行動力があるんですね!』
「周りの目ばかり気にして大人しくて…」⇒『周囲の人の視点に立って物事を考えられるんですね!』
「優柔不断なんですよね…」⇒『複数の物事の良し悪しを見抜く力があるんですね!』

学童期には、自我が形成され、他者視点も獲得しながら、自分の責任で自分
の行動を選択していくことになります。それらは全て、健全な発達過程において
重要な事柄ばかりです。「親の言うことを全く聞かない」と『自分をしっかりと持
っている』、どちらも同じ子どもの育ちを捉えた表現ならば、マイナスに捉えるよ
りも、プラスに捉えてみませんか。

また、こういうふうにも考えてみてください。
<落ち着きがない子>と≪引っ込み思案な子≫がいたとします。
<落ち着きがない>ことは一見短所に見えますが、≪引っ込み思案な子≫か
らは、素敵な長所に見えるんです。そして最も大切なのは、その逆も然りとい
うことです。

心理学の用語に、「リフレーミング」という用語があります。元々もっている枠
組み(フレーム)を変える(リフレーム)だけで、見方が変わり、気持ちの持ちよ
うも変わってくるのです。

リフレーミングによって、子どもへの見方が緩やかになれば、子どもは自身の
個性をより伸ばしていくことができるのではないでしょうか。そうすれば、親御さ
ん自身も楽になれるはずです。また、もし子育てにお疲れのときは、ご自身の
ことも、ぜひリフレーミングしてみるといいかもしれませんね!

< 前の記事     一覧へ     後の記事 >