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初めまして、11月のコラムを担当することになりました、桜子と申します。
現在1歳8ヶ月の男の子の双子をもつ36歳の専業主婦、子育てには何よりも体力が必要と実感!あと5歳若ければ・・・と思う毎日です。
ご縁を頂戴し、我が家の子育ての様子を紹介させて頂くことになりました。
4回の連載で、第1話は妊娠中のエピソードを、第2話では双子ならではの苦労話を(というより、私の愚痴?)、第3話では私の経歴について、第4話では子育てを通して見えてきたことについて、書いていきたいと思います。
拙文でお恥ずかしい限りですが、どうぞ最後までおつきあいください。
まずは、スタンダードに妊娠中の出来事を振り返ってみたいと思います。
2006年2月28日17時36分、双子の長男ぐり:1,998グラム、2分遅れて次男ぐら:2,018グラムが、この世に生を受け、私たち夫婦のもとにやって来ました。
実は、その前に1度、12週と早い段階での流産を経験しています。
当時、沈んでいた私を励まそうと、周囲の慰めの言葉は、
「よくあること。10人に1人は流産する」
→私の心中「なんで私がその1人なの!」
「赤ちゃんができることがわかったんだから」
→私の心中「そんなこと言ったって、赤ちゃんは死んじゃったのに」
と、誰が何を言ってくれても納得がいきませんでした。
処置後、大きなお腹を抱えた幸せそうな妊婦さんに理不尽な怒りをおぼえたりと、心と体のバランスが取れず、しばらくは辛い毎日を送りました。
けれど、見えてくるものもあったのです。
手術を終えて実家に戻り、結婚前私が使っていた部屋のベッドに横になった瞬間、白くてパリッと糊のきいたシーツに、母の気遣いが感じられて涙があふれました。
当時勤めていた高校では、生徒に流産したことを伝え、こんな話をしました。「たった1ヶ月だったけど、私は足元に気をつけたり、栄養のバランスを考えたり、赤ちゃんのことを一生懸命考えて過ごしました。その時に、『あぁ、私は両親に33年間育ててもらった、と思ってきたけど、その前の10ヶ月も母は私のことを大事にしてくれていたんだ』、ということに気づいたのです。だから皆さんも、誕生日には今まで育ててもらった16年間+10ヶ月のご両親の愛情に感謝して欲しいのです。」
悲しい出来事でしたが、あの心の痛みを一緒に乗り越え、よりいっそう夫婦の絆が深まったと、今はとらえることができるのです。
その後、2006年7月、市販の妊娠判定薬にブルーのラインが!
産婦人科を受診したところ、カーテンの向うで先生が「卵がいっぱいあるなぁ。2つ?3つ?う〜ん4つかな?」「ええっ?!・・・*☆※」聞いてみると、どうやら母側の血に双子の遺伝があるらしく、思いもかけないニュースでしたが、義兄からは「ま、○○ちゃんもそんなに若くはないし、いっぺんにすんでいいんじゃない?」と的確なコメント(笑)
4つのうち、力強く生き残った2つの卵が、現在の我が子たちです。
雑誌によくあるような、ハッピーで穏やかなマタニティライフとは全く無縁の生活。妊娠中は、とにかくつわりがひどく、最後の最後まで吐き気との戦いでした。
自分を励ますべく、ナカムラミツルさんの「いつもみてるよ。がんばってるの、しってるよ。」という本を何度手に取ったことか(おなかの中にいる赤ちゃんが、妊娠中のママを見守り、励ます様子が、心温まるイラストで綴られています)。
お気に入りのページをコピーし、家のあちこちに貼りました。ベッドの横にはタイトルを。眠れない夜は薄闇の中、何度もそれを見返す。トイレには、「つわりはしるし おなかにボクがいるってしるし ・・・ごめんね、ママ」を貼り、便器にしがみつきながら、おえっ、おえっと、涙目でそれを見つめる。主人には「もう妊娠に疲れた(涙)」と何度も泣きついたりもしましたが、周りの支えもあって、なんとか無事に予定の37週(予定帝王切開)まで迎えることができました。
辛いことが多かった妊娠生活でしたが、新しい出会いも。
町主宰のマタニティ教室で知合ったお母さんたちとは、今でも集まっては、子育てのストレス、だんなの愚痴(!)を言い合う仲。
講話では、むなかた助産院 賀久はつ先生の、「お産は過去の清算です」という言葉が心に残りました。「そっか〜、出産すると今までの男関係がチャラになるのか〜♪」帰宅して主人に報告すると、「そうじゃなくて・・・」と突っ込まれましたが(笑)。本当は、「お産を通して、心が清らかになる。感謝の気持ちを持つことができ、心がやわらかになる」という意味です。
今その意味がわかります。今年、桜咲く季節に逝ってしまった母に、産んでくれてありがとう。我が子たちに、生まれてきてくれてありがとう。三世代に渡る命のつながりを思います。
そうそう、産院の選び方ですが、人それぞれに決め手があることでしょう。
当初、妊娠♪、妊娠♪、と浮かれていた私は、まずはネットで情報収集。「きれい、高級感、リフレクソロジー、フランス料理、銀のカトラリー、焼きたてのパン」etcの言葉に飛びつきました!が、双子ということがわかり、主人、義母のアドバイスもあって大学病院に転院(私は最後まで焼きたてパンにこだわりましたが(笑))。
最初は外来診療棟の古さにビビリましたし^^;、入院中フランス料理も出てこなかったけれど、スタッフのスキル、プロ意識の高さに、そして彼らの人間性に触発されることの多い、思い出深い出産体験となりました。
2006年2月28日17時36分、38分、順番にこの世に生まれて来た二人。体をきれいに洗ってもらい、思い出したように「おぎゃー、おぎゃー」と泣き出しました。手術室に響き渡るその泣き声の大合唱ときたら、スタッフの方々が笑うほど。麻酔でぼーっとしながらも、「スミマセン・・・」と恥ずかしく、消え入りたくなるほどでした。
出産しての感想は、「感動!」とか「生まれてきてくれてありがとう」、なんてきれいな言葉ではなく、泣き声を聞いた瞬間、「なんだ?!、あの動物は!」、そしておっぱいに吸い付いた瞬間、「私って哺乳類なんだ・・・」。お産って原始的なものなんだ、ということを実感しました。
子どもたちが誕生、そして妻から母へ、夫から父へ、二人の親が誕生した瞬間でもありました。
先日、町主催で行われたツインママの会に参加しました。年に1〜2回、定期的に開催されています。周りから「双子は大変ね〜」とよく言われるので、ついつい”私は大変なんだ・・・”と(ホントに大変だけど^^;)「双子」ということに甘えてしまいがち。でもツインママの会に行くと、頑張っているのは私だけじゃない!といい意味での緊張感、背筋が伸びる思いをするし、反面、同じ苦労を共にしているので、居心地もよく、楽しみにしている集まりです。
3歳の女の子の双子を持つお母さんが、「そうね〜、1歳半で“やっと地獄を抜け出した”と思ったわ。2歳で“ちょっと楽になったかも”と感じて、2歳半で“もしかして双子って楽しい?”と気づき、今は、3人で手をつないで買い物に行ったりできるから“パラダイス”よ☆“」との、心強いコメント。
私はまだまだ地獄を抜け出したばかり(笑)。でも先にはパラダイスが待っている!と、自分を奮い立たせながら、日々子どもたちと格闘しています。
(桜子)
投稿者 Kosodate : 2008年11月04日 15:45
妊婦さんのお腹ってあんなに大きくなってくるんですね!!
すごいですね^0^
血管も出て、すごい張りなんでしょうね・・・
でも、気になったんですが、写真を見ると、お腹に体温計みたいなものを差し込んであるみたいなんですけど、何が刺さっているんでしょうか?
僕は経験がないので、判らないんですけど、お腹に何か差し込んで検査とかするんでしょうか?
投稿者 まるちゃん98 : 2008年11月07日 11:28
まるちゃん98さん、
コメントありがとうございます。
いえいえ、差し込んではいませんし、
刺さってもいません^^;
妊娠の記録を残すために、
定期的にお腹の大きさを
測っていたんです。
写真に写っているのは、
その定規だと思います。
お腹はほんとに大きくて、
道行く人が二度見するほどでした(笑)
皆さま、お見苦しい写真を失礼しました!
投稿者 桜子 : 2008年11月08日 00:06
こんにちわ。
男関係がチャラになるのか〜に大爆笑!
大変なことを一つづつ乗り越えてきたからこそ、
今のこんな素敵な文章が書けるんですね。
双子ちゃんを妊娠中のプレママさんに勇気を与えてくれるんじゃないかと、
これからも期待しています♪
投稿者 ふゆ : 2008年11月12日 22:14
はじめまして。
3児の母をしておりますワイです。
「お産は過去の清算」という言葉、男関係の話にうけましたが、とてもよくわかります。ジーンときました。心がやわらかになるっていいですね。
続きのコラム、楽しみに読ませてもらいますね♪
投稿者 ワイ : 2008年11月14日 00:36
>ふゆさん、コメントありがとうございます。
清算!そっか、ラッキー♪と思った、
浅はかな私です^^;
私もプレママ中に、先輩ママから助けられました。
何かの形でご恩返し、いえ、ご恩送りが
できたらいいな、と思っています。
>ワイさん、ありがとうございます。
(今年1月にコラムを担当された
ワイさんでいらっしゃいますか?)
お子さんのぜんそくは大丈夫ですか?
食事も、母乳も、しつけも、ケンカも、
病気も、トイトレも、ママって大変!
コラムもあと2回ですが、
よろしくお願いします!
投稿者 桜子 : 2008年11月18日 11:39