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大きくなってくると、自然に遊びも変わっていきました。
とりわけ、何気なく投稿したプログラムが雑誌に掲載されたことをきっかけに、パソコンでのプログラミングには凝りました。そのために数学の知識も必要になって、参考書を読みました。さらには野球ゲームをしたり、家族でマージャンしたりすると、そのデータをパソコンに入力し、分析したり、グラフを作ったりして遊びました。動物の行動や宇宙や相対性理論について書かれた本やマンガ、科学雑誌も好きでよく読んでいました。
もしかするとこういうことって普通は学校の勉強としてやるのかなぁと思うようなことも、すべて遊びの延長としてやっていました。
身の回りのあらゆる物事がただ不思議で、知りたくて、誰に促されるわけでもなく、そういうことをもっと知りたい、深めたいという気持ちが強くなっていました。
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さて、ここまで楽しいことばかり書いてきましたが、時には辛いことや悲しいこともありました。そういう時に支えになったのは、友達の存在です。
私には、Yくんという幼馴染がいます。
東京に住んでいた頃から、よくYくんの家には遊びに行っていました。大分に引っ越してからもその関係は続き、手紙をやりとりしたり、夏休みや冬休みにはお互いの家に泊まりに行きました。
そして数年後には、Yくんたち家族もまた、東京から私の住む荻町に引っ越してきました。会えばいつも、Yくんやその兄弟たちと、野球をしたり、サッカーをしたり、ミニゴルフをしたり、カードゲームをしたり、音楽を聴いたり…。
私は友達がたくさんいたわけではありません。むしろ学校に行っていない分、どうしても限られてしまいます。
だからこそ、辛い時に何を聞くわけでもなく、ただ一緒に時間を過ごしてくれる人たちのことを、大切な存在に感じていました。
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15〜6の頃、家庭の事情で東京に引っ越すことになり、そんなYくん家族とも離れることになりました。
勉強をもっと深めたい、大学に行きたい、と思うようになっていた私は、引越しをきっかけに、不登校の子を受け入れている知り合いの数学塾に通いながら、大学受験に向けての勉強を始めました。
でも、普通に学校で習っている人と比べると、例えば数学のなかでも、専門的な内容なのにわかる部分もあれば、基礎的なところでわからないこともあるなど、大きくズレがありました。
だから、とりあえず中学1年相当の数・英・国の勉強から始めました。
受験勉強では、今まで自分が好き勝手に学んできたこととのつながりに気づくことが多く、大半は面白いものに感じました。
大分の家や友達から離れた寂しさも手伝って、この頃は勉強に夢中になっていたように思います。
それから3年後には大検に合格し、さらには野生動物のことが学べる2つの大学に合格しました。
そして19才の時、東京農大農学部に入学しました。
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当初は大学生活もすごく心配でした。大学の勉強についていけるのか。友達はできるのか。
でも、大学時代一番親しくしていた友達とは最初の健康診断の日に仲良くなり、勉強の方も心配で一生懸命ノートを取っていたら、ある日特待生に選ばれてしまい、びっくりしました。
そんな感じで心配にはまったく及ばず、学業も課外活動も、非常に充実した大学生活でした。
さてさて、長くなりましたが、次回は最終話。
今の自分の想いについて書きたいと思います!
(野島智司)
投稿者 Kosodate : 2008年08月26日 11:52
コウモリさんのコラムを読ませていただくたびに、
ご両親様の偉大さを感じずにはいられません。
精神の自由さを与えられた人、それを持っていることを許してもらえた人って、こんな生き方ができるんだ……と、
言葉に表現し切れない感動を覚えます。
それから、コウモリさんの五感はきっと、ずーっと子どもの頃のように敏感で吸収力旺盛で、性能の良いアンテナがいっぱいあって、
いつも心身が新鮮に浄化されている感じ…そんなイメージも湧いています。
(うろ覚えながら、ジャン=ジャック・ルソーの言葉が幾つか思い出されました。)
素敵なことに、極端な偏りや、頑なな批判に基づいたこだわりなどは微塵も感じられないのですね。
本当に興味を持ったことを好きなように掘り下げてみたり、個々に得た体験や知識が様々なきっかけによって繋がった結果として、
自由で総合的で全人格的な(社会的にも望まれるような)学びとなっておられる…。
それを真に楽しみながら体得してこられた、というのが素晴らしいですね。
以前、社会的ひきこもりや不登校の青少年たちと関わる経験をしていたのですが、
コウモリさんのことをもっと早く知っていたらなぁ…!とちょっと残念です。
私自身、幼稚園退学経験がありますので(苦笑)、コウモリさんの“素敵な生い立ち”に惹かれるものが沢山あります!
投稿者 アマゴっち : 2008年09月01日 01:31
あわわ、ちょっとほめすぎですよ〜^^;
もちろん感謝はしていますが、親たちも人間なので、初めからこういう子育てをしようと思っていたわけではないだろうし、たくさん悩むこともあったと思うし、円満な家庭だったわけでもありません。
むしろ兄二人を含めた家族それぞれの関わり合いのなかで、さらには家族外の人との出会いもあって、こういう子育てが生まれてきたのだろうと思います。
でも、ありがとうございます!そんな人でありたいなぁと思います。
投稿者 野島智司 : 2008年09月01日 15:40