ふくおか子育てパーク

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「ちいさいおうち」

2007年02月26日

4話ちいさいおうち.JPG うわ〜早いもので、もう2月末です。
わが家も相変わらずドタバタです。最近は、家事〜仕事〜育児の繰り返しでちょっと煮詰まり気味。煮詰まる時期って、あるんですよね、必ず。私はシングルマザーなので、ちょっと気を抜こうものなら、全部おおぅ!と生活がのしかかってくるから、適当にあしらわないといけない。で、ふと思いついて、子ども達とインドカレー大会をしたんですが、食べながら、ちょっとアホ加減さと辛さに涙が出ました。たぶん子ども達も「ああ、やっぱりおかーさんだ」と思ったことでしょう。でも、息子は「はは。元気出るね〜」と言ってくれました。

そんな息子のことで忘れられない本があります。
「ちいさいおうち」(バージニア・リー・バートン著・石井桃子訳)です。

うちの息子は、小さい頃はいろいろとあって、絵本をじっと見ることのできるようになるまで、1年くらいかかりました。「じっと見る」(「注視」っていうんですが)ができなかったんです。すごいスピードでベラベラめくって破るだけの読み方でした。読み聞かせなんかとんでもないって感じでした。いい加減、本を読むのに絶望しかけていた頃、本屋へ連れて行ったときのこと。ふと、息子が立ち止まって見てるんです。青い表紙を。
「このタイミングだ!」と私の心の中で何かが弾けました。
「これ、見る?」
「う。」(うん、のつもり)
即買いです。でも、この本、3才でも難しい本だったんですけど、えいや!と買いました。
息子2才半前、娘7か月の時です。

家に帰って、寝る前に読むことにしました。
皆さんもご存知だと思いますが、この本は実は難しい。奥が深い本です。文章数も多い。
どうやって息子が気に入るように読もう?と考えた末、意訳をすることにしました。
話をはしょって、わかりやすく、読むわけです。夢中で読みました。よく覚えてません。
とにかく息子がじっと見てくれて、私の言葉のいくらかでも、耳に届いてくれれば・・・。

終わりまで、息子はじっと見ていました。ひきこまれるように。
その顔を覗くと、まるで魔法にでもかかったよう。本を取り上げ、また読もうとしました。
「もう1回?もう1回ね?うん、わかった」
息子はおとなしく本を見あげました。
ゆっくりゆっくり読みながら、涙が枕に伝わり声が震えました。

その日からくり返しくり返し、まるでバイブルのように息子は大切に「ちいさなおうち」を
めくるようになりました。
そして、いろいろな絵本を私は2人の子ども達に読み聞かせる楽しみを経験しました。
時には、いっしょに歌ったり、泣いたり。寝る前のおまじない。何年もそれは続きました。

そのおかげで息子は言葉を身に付け、本を読む楽しみを見出したようです。
今やすっかり本好き。どこに行っても本があるといちばんに手に取ります。でも、今でも息子の机には「ちいさなおうち」が飾ってあるんですよ。宝物なんだそう。私にとっても同じかな。
そしていまだに、子ども達から読み聞かせのリクエストがあります。
このあいだは「手ぶくろを買いに」(新美南吉著)でした。
絵本は私の心の栄養でもあるみたいです。

(地域ぐるみの子育てをすすめるひだまりの会 JOY)

投稿者 Kosodate : 2007年02月26日 09:41

コメント

ここはアジア美術館ですね。この椅子にすわって息子とともに過ごした時間が、とても楽しかったですよ。またいきたくなりました。インドカレー大会は、まだ香辛料食べれないので、やっていませんが、子ども時代といえばカレーの思い出なので、そのうちに実現することでしょう。

投稿者 おっとん16 : 2007年02月28日 19:23



おっとんさん、そうです。あじびです。ちょくちょく足を運んでます。子ども達はここの子どもコーナーが好きなんです。子育て中のカレーにはたくさんの思い出があります。爆笑マンガのようなエピソードもあるんですよ。ぜひ、子どもさんが成長したら楽しんでください。

投稿者 JOY : 2007年02月28日 22:28



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