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『ちいさいひとと、手しごとを楽しむ暮らし』気持ちを伝えるカードをつくろう

2006年03月24日

画像? パンチでカード作り.jpg

画像? 青虫カード.jpg

我が家のきまりごとに『ごめんねより、ありがとう』があります。
自分がやらなきゃならないことを、家族の誰かがかわりにしてくれたとき
「ごめんね」と謝るのでなく「ありがとう」と感謝すること。
・・・これがなかなか、難しいのです。
つい「ごめんね」と言ってしまいますが、
やっぱり「ありがとう」と言われた方が気持ちいいですよね。

ごはんを食べ終わったら、自分の食器は自分で流しへ運びます。
もちろん、2歳の娘もやります。
それが、食べ終わってすぐ席を離れて新聞を読んだりトイレへ行ったりして、
気づいたら代わりに誰かがまとめて流しへ運んでいた・・
こんなとき「ごめんね」じゃなく「ありがとう」なのです。
私は、ありがとうという言葉は清清しいと思います。
ありがとうという「気持ちを伝えること」の気持ちよさを
ちいさいひとたちがさりげなく感じられたらいいなと思っています。

お土産にいただいたお菓子を家族で食べるとき。
「ほら、お菓子よ」と何気なく食べてしまうのでなく、
「おいしそうだねぇ。○○さんが旅行に行った時に買ってきてくれたんよ。うれしいね」


「○○さん、ありがとう!いただきま〜す」と話してから味わっています。
そして、食べ終わったら“ありがとうカード”作りです。

画像?お菓子ありがとうカード.jpg

こんな風に、食べ終わったお菓子の袋や包装紙を使ったカードや
飛び出すカードを作ってお礼状を贈ります。
素敵なカードはたくさんお店に売っていますが、
ちいさいひとの遊びゴコロを刺激しながら、楽しみながら、
あえて『ありがとう』を手づくりしています。

このこだわりは、私自身の経験からです。
小学生のころからずっと、
姉妹でお互いの誕生日に手づくりのカードを贈りあっています。
市販のグリーティングカードを買えるほどの小遣いがなかったので、
厚紙に絵を描いたり、チラシや雑誌の写真を切り抜いて貼ったり、
リボンを結んだりして作っていたのが今も続いています。
今年の誕生日にも妹から手づくりカードをもらいました。
もちろん、すべて大切にとってあります。
カードを開いて、自分のために割いてくれた時間を思い、
そこに書かれた素直な言葉を読むと嬉しさで胸がいっぱいになります。
自分が感じた「しあわせ感」を味わってもらえるかな・・・?と思い、
家族や友人には手づくりの誕生日カードを贈っています。
「つくる」が大好きなちいさいひと達も、もちろん一緒に作ります。

ハサミは使わず、折り紙のちぎり絵でおじいちゃんの顔を描いた誕生日カード。
・・・「切る」を経験する前に、「ちぎる」をたっぷり経験しておいて欲しいという思惑もありました(笑)。
布や紙に描いた自作のイラストを糸で刺繍したクリスマスカード。
・・・やりたがったら、どんなに小さくても針を持たせてみるのが我が家流。3歳頃からステッチができました。
こわごわとカッターを使い、切り込みを入れて作った飛び出すカード。
・・・切り絵作家の絵本や紋切り遊びに夢中だった頃に。白画用紙に色づけ無しでシンプルなものを作りました。
いつも、贈る相手のことを考えながら「どんなカードがいいだろう?」とじっくり悩んでいる様子です。
5歳と2歳のちいさなきょうだいが
「おはながいいんじゃない?」「いや、おばあちゃんはボウリングがすきだから・・・」と


真剣に話し合っているのも可愛くて、おかしくて。

散歩の途中で見つけた小さな花(雑草?!)を手に、
「これを押し花にしてパウチして、しおりにして、△ちゃんにあげたい」と、
むくむくとアイデアが湧くこともあるようです。
当然ながらせっかくのアイデアに「そんなのつまらないよ」は禁句です。
コンテストではないのですし、何よりも贈りたい気持ち、作ろうというやる気をいちばん尊重したいですから。
ああでもない、こうでもないとカードを考えている間は
贈る側も「しあわせ感」でいっぱいになれます。
ただただ純粋に楽しみましょう。

画像? 人形カード.jpg

ハサミや針を使うのは危なっかしくて怖い、と言う方は多いと思いますが
まずはちいさいひとを信じて、任せてみませんか。
「ここをこうやって持って、こう切るんだ」とくどくど口で説明する必要はないと思います。
ちいさいひとの目の前で、とてもとてもゆうっくりと、道具を使ってやって見せるだけです。
テーブルの上にはさみを置いて、それを手にとるところから。
ひとつひとつの動作をゆっくり、ていねいに、じっくり見せます。
するとちいさひとたちは不思議なほど同じように、ゆっくりとていねいにはさみを手にとるのです。

もし手をケガしそうになっても、よっぽど危険じゃない限り我慢して見守ってみることも必要だと思います。
針で指をプチッと刺したら・・・痛い!
もう二度と針で刺さないようにと、指の位置を気をつけるようになります。
「針がささったら痛いよ」と言葉で教えられるより、
「わっ!痛い!」と自分で体験し、発見したときに本当に身につくものだと思います。


それから、真剣勝負の表情でハサミや針を駆使した結果「できたよ!」とちいさいひとが言ってきたときには、
何かに心を奪われたまま「そう、よかったね」と口だけで答えるのではなく、
やっぱり一緒に「わースゴイ!やったね!」と大げさなほど喜んであげたいものです。


「よーし、もっとスゴイの作るぞぉ」と挑戦している我が子を見ている限り、
親が共感して一緒にできたことを喜んだとき、向上心につながるように感じるからです。

先週、幼稚園から帰宅した後、
お弁当箱を洗おうとしたら、中に小さなカードが入っていました。
息子がお弁当を食べているカラフルなイラストと
「おいしかったでーす。ありがとうございました」と、たどたどしい字。
お昼休みに描いた、とそっけなく言っていましたが、私は嬉しくって嬉しくって泣きそうなくらいでした。
はがきに、ちいさいひとの手形を押して片隅に「アリガトウ」と一言・・。
それだけでも素敵なカードができあがります。
これからは入学シーズンに母の日。
大切な誰かに向けて、親子で一緒にカード作りを楽しんでみてください。

(おもちゃコンサルタント ひでひで)

投稿者 Kosodate : 2006年03月24日 22:16

コメント

手作りのカードってとってもあったかいですよね。その時の気持ちにひと手間加えること・・
簡単そうだけど、ついついサボってしまいます。
ちょっとの手間で喜びが何倍にもなるし、つくって贈ると
自分自身の中にも豊かな気持ちが生まれるんですよね〜。
ひでひでさんのように、ちょっとした心遣いができるようになりたいな!

投稿者 ちょこっと : 2006年03月29日 21:37



ちょこっと さま

コメントありがとうございます!
カードのよいところは「作り置き」できることですね〜。我が家にはテレビがないのですが、私がおうちしごとに忙しいのに、ちいさいひと達が退屈して「なんかしよう」とリクエストするとき、よくカードづくりを提案します。
ひとつだけサンプルを作って「こんなんどう?」と言って材料と道具を差し出して、あとはお任せ。あまり難しいものだと、結局そばにいないと作れない…ということになるので、ほんとに簡単なものにします。
これは、おじいちゃんに。これは、おばあちゃんに。そっちは××ちゃんに。知ってる人みんなの名前を挙げながら、同じものをいくつも作ってくれます。
私が贈るカードに、すごい“作品”はひとつもありませんが、贈る側も贈られる側も(ちょこっとさんのHNと同じで!)「ちょこっとがちょうどいい」気がしています。

投稿者 ひでひで : 2006年03月30日 12:35



ひでひでさん、手作りのカード、
えっ!そんなに身近なものからでも作れるの?
と思い、感激しました。ひでひでさんのやさしいやさしい心遣いを感じます。
また、親っていう漢字が感嘆符の意味を持っていたことなど、とても勉強になりました。
ありがとうございます!

投稿者 hisa : 2006年04月05日 00:14



お土産をいただいた方に手作りカードをお送りするのってすごくいいアイディアだと思いました。何よりもその方の顔を思い浮かべながらいただくのがいいですね♪

投稿者 ほっこりー : 2006年04月05日 23:52



ほっこりーさん

コメントありがとうございます。
3月で担当は終わり♪と油断していました。
お返事が遅くなりました。
ゴメンナサイ。

お土産への手づくりカードは、
センスよく素敵に・・・ということよりも
いかにビックリさせられるか!
みたいなところが私の中にはあります。
「こんなのもらったことなーい」といわれるたびに心の中でニンマリしています★

投稿者 ひでひで : 2006年04月16日 00:09



hisaさん

「親」が「おや!」「おや?」っていうこと。
私も目からウロコでした。
浜文子さんのエッセイは私の必読書のひとつです。
浜さんのようなゆとりと優しさを持つ女性になれたらいいなぁ〜と思いつつ、現実はなかなか難しいですネ。


投稿者 ひでひで : 2006年04月16日 00:13



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